S.Dさん2018年入社
工作グループ 機電装チーム
出身地
香川県
学部学科
経済学部経済学科卒業
祖父と父が造船の仕事に就いていたせいか、子どもの頃からモノづくりの現場に興味がありました。
就職活動で改めて造船業界に着目。多くの人が協力して一隻の船を造り上げる、造船業ならではのスケールの大きな仕事に携わりたいと思い、大型船の建造実績が豊富な多度津造船に入社しました。
入社後は、自ら希望して機電装チームへ。文系出身ですが、造船そのものが未知・未経験の分野なので、どうせなら今の自分からいちばん遠い領域の方が面白いのではないかと考えた結果です。出会うものすべてが新しい日々の中、一つでも多く技術や知識を身につけようという意識で仕事に取り組んでいます。
文系学生の皆さん、意欲さえあれば、工学や数学の知識がなくても大丈夫ですよ!
仕事内容
機電装チームは、メインエンジンをはじめとする燃焼機関・機器の艤装を担う機装係と、電気・制御系装置の艤装や配線を担当する電装係に分かれています。私は機装の中でも、LNG(液化天然ガス)をエンジンや発電機・ボイラーに供給するFGSSというシステムを担当しています。
建造中のPCC-Lは多度津造船が初めて手がけるガスシステムのLNG燃料船です。建造を開始するにあたり、昨年1年間は会社から指名を受けて今治造船の設計部署に出向しておりました。建造に関する作業要領や手順書をまとめ上げてから現場に戻り、目前に迫った海上試運転に向けて、機械の運転調整や工程管理を進めています。
機電装は船殻ができた後の仕上げに近い工程なので、担当現場は岸壁に係留された船の中。毎朝、船体に据えられた鉄階段をカンカンカンと上る間に「よし、今日もがんばるぞ!」と、自分の中のスイッチを入れます。
仕事の面白さ・やりがい
PCC-Lの最大の特長は、LNGと燃料油の両方に対応した二元燃料船であること。何百年も重油一択だった船舶の世界では、自動車で言えばハイブリッドカー登場に匹敵するインパクトです。
世の中にまだ浸透していない最先端の機構に関わるわくわく感を日々感じています。二元燃料船なので、海上試運転も重油焚きとLNG焚きの2度実施します。海上試運転は、船の完成後にきちんと動くかどうかをテストする最終関門で、緊張感もひとしおです。
海上、と言っても私は試運転中ずっと機関室と居室の往復で、海を見ることはめったになく、そんな余裕もありません。それだけに、無事テストを終えて戻る時にデッキで眺める海は、普段の何倍も爽やかで気持ちいいものです。
日常ではなかなか味わえない貴重な体験だと思います。
今後の目標
あなたの仕事は?と聞かれたら、出向前は「進水後、引き渡すまでの工程管理」と答えていました。でも今なら、「PCC-Lの建造」と答えたいですね。
船は何百、何千というプロが力を合わせて造るもの。頭ではそう理解していても、以前は意識が自分の担当領域にとどまっていた気がします。しかし、設計在籍中にグループ内の諸先輩方や重工メーカーの方など、造船界の第一線で活躍する方々と関わるうちに視野が広がり、全工程の中での機電装、という大きな視点が鍛えられました。
今では、建造監督や検査機関の船級協会の方、各装置メーカーさん等との交渉の場でも、船全体の状況を踏まえた対応が自然とできるようになってきたかな、と感じます。
今後も船全体、もっと言えば造船業界全体まで視野に入れた発想ができるよう、常に意識していきたいと思います。
従業員満足度の向上に向けて、現在進行形で努力してくれる会社だと思います。
今年度から新しい福利厚生プランが導入されたのもそうですし、人事考課の面では、昨年から個人面談がスタート。上司と一対一で、仕事に対する不安や不満、将来に向けた個人的な目標などについて話し合う機会です。私もちょうど先月、面談を終えたところ。上司に、「FGSSプラントの責任者を目指したいです」と、近い将来の目標を明確に伝えました。
もっとも、上司にはプロポーズのシチュエーションについて相談したこともあるくらい、ふだんから気軽に話をさせていただいているので、「この機会に…」というような肩肘張った面談ではなく、ごく自然に会話が進行。それでも、改まって話をできる機会はやはり貴重で、モチベーションアップにもつながりました。
子どもが生まれたばかりなので、良い意味で子育てが最大の娯楽ですね。週末はいつも子どもと一緒に過ごしています。生後8か月の女の子です。私は今、29歳。この子が成人する頃は、ええとアラフィフか…と考えると、カッコいい父であらねば!ということで、最近ランニングを始めました。
土日に家の近くを走るのはもちろん、平日でも帰宅後にちょっと走りに…ということもあります。
ちょっと前まで、帰宅後は夕食を食べてすぐゴロゴロしていましたが、我ながら変われるものです。娘のためにも、仕事にも健康づくりにも、ますます頑張ります。
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